トビチ商店街の空き家・空き店舗をギャラリー会場として使う「トビチ美術館2026 空き家に置かれたバトン展」が10月31日から開催される。主催は「〇(まる)と編集社」(辰野町辰野)。現在、アーティストを公募している。
「トビチ美術館」は、10年かけて「暮らしの中にアートが日常にある豊かな未来をつくる」を掲げ、2021年に始まった。2023年からは「アーティスト・イン・レジデンス」として、全てのアーティスト・インターンが町に滞在しながら制作を進め、アーティスト同士の交流や地域の人とのつながりも生み出してきた。
公募するのは同企画に参加する「公募アーティスト」2人、「アルバイトアーティスト」2人、有料滞在アーティスト1人。アーティストのサポートなども行う事務局インターンスタッフ2人も募集する。
「〇(まる)と編集社」の赤羽孝太さんは「本来はアーティストという仕事として来てもらうのが筋だが、予算が限られる中、多くのアーティストを招く限界もある。働きながらアーティスト活動を続けていける方法を考える中で、来てくれたアーティストに地域の仕事をしないかと声をかけたのが始まり」と経緯を明かす。
「海外のアーティストは日本に来たい人も多いが、インビテーションレターがないと来られないアーティストがいるというのもやってみて分かったこと。このスタイルで企画するのは5年目なので、認知も広がってきており、昨年は42か国135組のアーティストから応募があった」と振り返る。
滞在中は、アーティストが気に入った空き家で、家の不用品や、町で材料になるものを見つけ、アート作品を制作する。期間中は誰でも24時間自由に無料で鑑賞でき、会期中にアーティストが制作する様子を見に来る人や、数回訪れることで変化を楽しむ人もいるという。
赤羽さんは「アーティストが来られてから空き家を案内して、気に入った場所を選んでもらうスタイル。必ずしも有名である必要はなく、辰野町や取り組みを面白がって作品を作ってくれる人。今までやったことのない作品にチャレンジしてもらうこともできる。制作はもちろん、希望があれば滞在中に地域の人の仕事や農業作業をアルバイトすることもでき、地域の人とのつながりも起こる。ワーキングホリデーのようなイメージ」と話す。
今年は、ニコン元デザインセンター長で現フェローの橋本信雄さん、フォークシンガー・翻訳家の三浦久さん、辰野美術館学芸員の川島周さん、トビチ美術館2025の公募アーティスト大賞の
Mishio Mochida Jacquesさん、公募アーティスト審査員特別賞のAdolfo Serraさんの5人を審査員に迎える。赤羽さんは「僕自身もどんなアーティストが来てくれるのか、ワクワクしている。トビチ美術館の企画に面白さを感じてもらい、実績関係なくチャレンジしてもらえたら」と呼びかける。
同祭は12月27日まで。公募の締め切りは9月25日。