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伊那で「まち記者」養成講座 市民目線の情報発信を後押し

報告会では参加者による発表が行われた

報告会では参加者による発表が行われた

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 市民目線で地域の情報を発信するきっかけとして、伊那市内で開催された「まち記者育成講座」が終了し、3月18日、成果発表の報告会が行われた。

参加者による発表が行われた

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 「まち記者」とは、地域の住民が街を探索し、取材しながら地域に寄り添うボランティアの市民記者のこと。「しごと2.0創出事業」の一環として、新しい仕事の在り方を通じた関係人口の創出、地域活性化を目指す事業の一つとして伊那市が本年度、企画した。

 講座は2月に全5回行い、「新聞記事作成編」のほか、「動画コンテンツ作成編」「音声放送作成編」を開講。10代から40代以上まで、延べ34人が受講した。

 初回の新聞記事作成編では、信濃毎日新聞伊那支社長の加藤さんがインタビュー方法や写真撮影の手法などのノウハウをレクチャー。2回目の講座では受講者が実際に商店街に出向き、伊那市通り町一丁目商店街副会長の吉瀬さんに「商店街の現状や抱えている課題」についてヒアリング。3回目の講座ではインタビュー記事を元に受講者が作成した記事のブラッシュアップを行った。

 報告会では、受講者が学んだことを元に作成した記事や動画を発表した。伊那市担当課の志知貴文さんは「伊那市のことを好きになってくれる人、関わってくれる人、興味を持ってくれる人、課題を解決したいと思っている人がたくさんいることが分かりうれしい。新聞記事の作成編に参加した受講者からは『普段何気なく読んでいる新聞記事や写真で伝わりやすくするための工夫や、記者の地域や社会への思いを知ることができた。新聞というメディアを通して、地域の人の活動や思いを紹介できることに魅力を感じた』という声や、音声放送作成編では『チラシや動画などと違って、音声は何かしながらでも聴くことができるからこそ、興味を持ってもらえるような話し方を構成していることが分かった』など、講座の中に実践演習を取り入れたことが良かった」と振り返る。

 志知さんは「これまでも、働き方の多様性、在り方を検討するワークショップや、プロボノ活動の推進としてスキルを持った首都圏の人と伊那の企業をつなげる取り組みを行ってきた。来年度も伊那市を持続可能にしていくために、一緒に何かができるような関係を作り続けていきたい。良いことだけではなく課題も発信できるようになれれば。来年度も開講を予定している」と意欲を見せる。

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