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ヨモギ香る「新草餅」 伊那の老舗和菓子店「たまや」が今年も限定販売

夫の若林忠男さんと共に素朴で飽きのこない味を守り続けるふみ子さん

夫の若林忠男さんと共に素朴で飽きのこない味を守り続けるふみ子さん

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 創業60年以上の歴史を誇る伊那の「たまや菓子店」(伊那市荒井)が現在、地元で摘んだヨモギを使った「新草餅(しんくさもち)」を期間限定で販売している。

鮮やかな緑色が映える「新草餅」

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 新草餅に使う原料となるヨモギは、店主の若林忠男さんと妻ふみ子さん夫婦自ら近隣で採集した地元のもの。3月になると日当たりの良い場所でヨモギが取れ始め、4月ごろに収穫のピークを迎える。「今年もいよいよ、よもぎ餅の季節がやってきた。自動車の免許は返納したので、私はバイクで、お父さんは自転車でヨモギを摘みに行く」とふみ子さん。

 来客用に大福餅と新草餅を購入した、近隣で衣料店を営む北原裕一郎さんは「子どもの頃から素朴で飽きのこない味に親しんできた。今日は遠くから来るなじみのお客さまが喜んでくれるので買いに来た」と話す。

 「2人とも夫婦ともに高齢化しており、今年いっぱいで閉店しようと考えている」とふみ子さんがポツリぽつりとこぼすと、北原さん「マイペースでいいから、営業出来るできる日だけでいいから作ってよ」と名残惜しそうに声をかける。

 「お店は午前9時からなくなるまで営業。早ければ昼過ぎには閉店するため、午前中の来店がお勧め。最近はSNSでも取り上げられ、若いお客さまも新草餅や大福餅を目当てに来てくれるようになった。保存料などは使っていないため、早めに召し上がっていただければ」とふみ子さん。

 店頭には新草餅の他、おやき、大福餅、切り餅(以上150円)を並べ、予約をすれば、あんころ餅、赤飯、伝統的な餅菓子である韓国餅も購入できる。全国発送にも対応。

 営業時間は9時~19時(商品が売り切れ次第終了)。日曜定休。

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