上伊那里親支援センター「こごみのねっこ」のオープンを記念したフォーラムが7月11日、宮田村民会館(宮田村)大ホールで開かれる。
テーマは「地域でまもる こどもの笑顔 ~上伊那の養育チーム~」。上伊那8市町村の行政担当者や児童相談所職員、里親、子育て支援団体、地域住民らを対象に、家庭の事情で親と暮らせない子どもたちを地域で支える仕組みについて考える。
同センターは4月、上伊那圏域における里親養育の包括的な支援拠点として開設。運営は認定NPO法人「フリーキッズ・ヴィレッジ」。里親の募集や研修、相談支援のほか、児童相談所や市町村との連携を担う。フォーラムでは、早稲田大学社会的養育研究所所長の上鹿渡和宏さんが「なぜ、今、里親が必要なのか?」をテーマに基調講演を行った後、長野県立大学こども学科教授の金山美和子さんをコーディネーターに迎え、上伊那8市町村の行政担当者や民間団体関係者らによるトークセッションを行う。最後にはケアリーバー(社会的養護経験者)らが登壇し、「こごみのねっこ」センター長の宇津孝子さんと共に「上伊那で実践されてきた里子への地域チーム養育」について語る。
正午からプレイベント「つながるPR屋台村」も開く。子ども食堂やフリースクール、子どもの居場所づくりなど上伊那地域で子ども・子育て支援活動を行う団体が出展し、活動紹介や体験企画を行う。キッチンカーの出店やアイリッシュバンドの演奏も予定。宇津さんは「こごみのねっこを地域に開かれた場として位置付け、楽しく広めていきたい。ただ講演を聴くだけの場ではなく、上伊那8市町村が手を取り合って担う『チーム養育』の安心感をイメージしてもらい、自分事として考えてもらえる場になれば」と来場を呼びかける。
長野県内にはさまざまな事情で親と離れて暮らす子どもが約600人いるとされ、その多くが児童養護施設などで生活する。一方で里親家庭の数は十分とはいえず、上伊那地域でも担い手不足が課題になっている。児童相談所から緊急保護の依頼があった0歳から未就学児を一時的に受け入れる制度「乳幼児緊急里親」なども募集している。同NPOではこれまで、県の委託を受け里親支援事業を展開してきた。2024年には上伊那地域の養育里親の愛称を「こごみファミリー」と定め、地域の大人たちがチームとなって子どもを育てるモデル事業にも取り組んできた。「上伊那8市町村という言葉だけでは実際の連携が見えにくい。今回のフォーラムをきっかけに各市町村の担当者や子育て支援団体に集まってもらい、互いの活動を知る機会にしたかった」と宇津さん。
宇津さんの長男で同NPOの広報を担当する真気さんは「幼い頃から里子と暮らし、いつもにぎやかな大家族で育った自分だからこそ伝えていけることがあると感じる。イベントを通して、まずは里親制度を身近に感じてもらいたい」と話す。同じく広報担当の平野清香さんは「最近では事務所前に設置したのぼりやチラシを見て『里親について気になる』と訪れる人も増えたが、依然として里親不足の課題がある。市町村の枠組みにとらわれない囚われない私たちの今後の構想を伝える機会にもしたい」と意気込む。
開催時間は12時~17時。参加無料。要事前申し込み。託児(未就学児先着10人)を行うほか、親子席も設ける。