南箕輪村田畑で8月16日、お盆に帰ってきた先祖を送る伝統行事「送り万灯(まんど)」が行われた。
大麦のわら束に火を付け振り回すお盆の伝統行事。13日には先祖を迎える「迎え万灯」が行われる。地区のPTA役員や地域住民が協力して大麦を栽培し、わらを束ね万灯を作る。大麦を使うのは、わらが長く万灯を作るのに適しているため。
この日は神社近くの坂道に60個の万灯が用意され、地域の小学生らが「まーんどまんど、おくりまんど」という地域住民の歌に合わせて、燃え盛る万灯を振り回しながら順番に50メートルほどの坂道を下った。
大学生の伊藤千紘さんはお盆に合わせて帰省した。「小学2年生から万灯を振り回してきた。進学で地区を出たが、迎え万灯か送り万灯のどちらかには参加している。今年も参加できてうれしい」と話す。初めて万灯を振り回したという小学4年生の荻原千瑳さんは「去年は怖かったから見ていたけど今年は挑戦した。熱かったし怖かった」と振り返った。
田畑地区で生まれ育った松澤英太郎さんは「自分が子どもの頃は万灯を各家で作っていて、13日の迎え万灯から4日間毎晩振り回していた。自分も小学3年生で初めて振り回した。これからも続いていけば」と、子どもたちの様子を見守った。