
田植え前の水田を使い競技を行う「べとリンピック」が5月18日、南箕輪村大泉南交差点近くの水田で開催された。
村内農業者、学生、村職員、地域おこし協力隊らで構成する「まっくん田んぼ探検隊」が中心となり8年ぶりに開催。以前は村内のNPO法人「南箕輪村わくわくクラブ」が企画・運営してきたが、コロナ禍などの影響で終了。同隊が引き継ぐ形で復活させた。
会場は水を張った約30アールの田んぼで、村の特産コシヒカリ「風の村米だより」を栽培する場所。17日の開催を予定していたが、悪天候で翌日に順延した。参加者10人は「べとべと相撲」「田んぼフラッグ」「べとリレー」「宝探し」の4種目にチャレンジ。田んぼフラッグでは泥しぶきを上げながらゴールのフラッグに向かって走る参加者の姿が見られた。参加者がゴール付近で倒れ込み泥まみれになった姿に、歓声と笑いが広がった。
田んぼフラッグ大人の部に参加した南箕輪村在住の小野まゆみさんは「田んぼの泥の感触は意外と心地よく、夢中でゴールまで走り切ることができた」と話す。高学年の部で優勝した南箕輪村小学校5年の清水優菜さんは「動きづらかったが、勝ててうれしかった」と喜びを伝えた。
全種目終了後、参加者は近くの川で泥を流し、大芝高原味工房(南箕輪村)が用意した「風の村米だより」の「塩お結び」と村の「おばちゃんみそ」を使ったみそ汁で休息を取った。
表彰式では景品とメダルを授与。メダルは同隊の信州大学の学生が手作りした。地域おこし協力隊員で「べとリンピック」の復活をリードしてきた高橋真優さんは「自然に触れながら、大人から子どもまで多世代で交流できる機会を作れた。本気で競技に挑む姿は印象的で、今後も続けていきたい」と意気込みを見せる。