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コミュニティーFM放送「伊那谷FM」開局への思い

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地域の防災機能の一つとして役割を担いたい

伊那ケーブルテレビジョン外観 

 伊那ケーブルテレビジョン(伊那市)が8月1日、伊那市と箕輪町、南箕輪村(一部地域を除く)を放送エリアとするコミュニティーFM放送「伊那谷FM」を開局しました。周波数は86.7メガヘルツ、放送区域内の世帯数は約2万3500世帯。開局への思いについて放送部長の平山直子さんに話を聞きました。

 

―なぜ開局に至ったのか

伊那谷FM

コミュニティーFM専用スタジオ

 放送部長の平山直子さんは、もともと災害時に備えてFM局を立ち上げたいという向山賢悟社長の思いがあったと言います。「東日本大震災や、さまざまな災害が発生する中、災害時に誰でもどこでも聴くことができるラジオを持つことで地域の役に立てて良ければと、2年前から研究を重ね、設立40周年を迎えた今年に合わせ開局に至りました。無線なので電波が入ればどこでも聴けるのがラジオの強み。コミュニティーFM「レディモ」というアプリを使えば、ラジオの機械がなくても聴くことができます」と平山さん。災害などの緊急時にはAIアナウンサーによる緊急割り込み放送を行うと言います。

 

―地域の日常を配信

放送中のゲストとの様子

 普段は地域行政情報や商業施設のイベント情報などを盛り込んだ自主制作番組を放送している伊那谷FM。その一つが平日の正午~14時に放送する「伊那谷昼ワイド867」。地域の人をゲストに招き、活動していることなどを聞く番組を生放送しています。放送中には地域の小学校・保育園のその日の給食メニューを紹介するなど、ゲストとのトークが思わず和むような情報も。

 

 他にも「伊那谷音楽広場」という、地域で行われたコンサートや発表会の放送や、「伊那谷街音コレクション」という、地域の「音」を収録して放送するものなども。平山さんは「ケーブルテレビで中継しているもので、ラジオで放送できるものはラジオでも放送しています。地域に根差した情報発信をテレビで行ってきたことで培った情報も生かしていきたい」とのこと。9月からは伊那谷昼ワイドの放送中の様子をケーブルテレビで生放送する取り組みも始めたと言います。

ケーブルテレビの生放送に写るスタジオの様子

―多くの人の情報共有の場になりたい

 放送を始めたことで、反響が全国から来ることもあるそうです。「地元密着の放送ですが、アプリを使えば全国の人が聴いてくれます。『アナウンサーの声に癒やされた』など、感想が全国から寄せられるのは新鮮」と平山さん。「地域の人にもっとコミュニティーFMの存在を知ってもらい日常的に放送に親しんでもらうことで、いざという時に備えられるコミュニティーの一つになれれば。多くの人の情報共有の場になっていきたい」と意気込みを見せます。

 ありがとうございました。

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