
辰野町川島地域の高齢者が編んだ麻素材のたわし「ピカピカ麻たわし」がリニューアルし、9月11日、伊那バスターミナル内の売店「ここいーな」(伊那市西町)で販売を始めた。
同商品を企画するのは、全世代を対象にしたフリースクールを運営するNPO法人「木の子」(辰野町川島)。2022年4月に全世代が集まる居場所「里山スクール 木の子」を立ち上げた。代表の菊地ユミさんは「立ち上げメンバーで地域の困り事や課題の整理を行う中で、年齢によって持ち寄った課題が違った。若い世代は子育てのこと、70代の世代は生きがいや地域の今後についてなど、さまざまな課題認識がでてきた。集約していく中で、全世代を対象とした居場所にしようと活動を始めることにした」という。
子ども向けのスクール運営でスタートし、基盤となる収益作りを考える中、生きがいを求める高齢者の「仕事」や「やりがい」と結びつくものはないかと検討していたところ、辰野でカフェを経営する知人から「麻たわしを作って納品してくれるところを探している」という声をもらったことから商品化したという。「夏は畑作業があるが冬は家にこもり手仕事をすることが多い地域。編む人が痛くないようにどんな麻ひもを使えばいいかなど試行錯誤しながら探した。現在、4人が商品を編んでくれている」と話す。
リニューアルした麻たわし(600円)は、「くるみ」「まつば」「もえぎ」の3色で展開。菊地さんは「住んでいる川島地区はクルミも採れるし、松葉もある。山を眺めると『緑』といってもさまざまな緑色がありコントラストが美しいと感じていることから、山にある、この3色を選んだ。商品を通じて川島地区の雰囲気が少しでも伝われば」とも。
売店の営業時間は8時~18時。月曜定休。