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駒ケ根の寺に自生のヒカリゴケ 石垣の隙間に見られるように

石垣の隙間の奥に見ることができる、準絶滅危惧種に指定されているヒカリゴケ

石垣の隙間の奥に見ることができる、準絶滅危惧種に指定されているヒカリゴケ

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 準絶滅危惧種に指定されているヒカリゴケが、今年も光前寺(駒ケ根市赤穂)で見られる時期になった。

本堂へ続く参道の石垣の隙間を探すと見つけることができる

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 境内全域の約6.7ヘクタールが文化財保護法による国の名勝に指定される同寺は、霊犬早太郎伝説としだれ桜で知られる。境内には多くのコケも自生しており、石垣の石と石の間や本坊宮殿の縁の下の一部にヒカリゴケが自生する。

 寒い時期には枯れてしまうヒカリゴケは、以前は4月半ばごろから見られていたというが年々数は減少。最近では夏前のこの時期から見つけられるようになり、夏の暑い盛りが最もよく見ることができるという。

 住職の吉澤道人さんは「雨に弱いので、雨に当たらない岩の隙間や軒下に自生している。枯れ葉の下敷きになるとその部分のヒカリゴケがなくなってしまうため枯れ葉は取り除くが、それ以外は全く手入れをしないのが手入れ」と話す。「ヒカリゴケを見つけるこつは少し離れ、角度を変えて見てみること。わずかな光が入る角度で蛍光色に光って見える」とも。

 東京から研修で長野に来たついでに参拝に立ち寄ったという50代の男性は「ヒカリゴケを見たのは初めて。蛍光色でびっくりした。感動した」と話し、知人たちと交互にヒカリゴケが見える参道の岩の隙間をのぞき込んでいた。

 参拝時間は8時~16時30分。拝観無料(庭園拝観は500円)。ヒカリゴケが見られるのは11月上旬まで。文化財保護法により、コケに触れる行為は禁止されている。

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