カフェ「rear coffee(リヤコーヒー)」が6月15日、伊那市西町にオープンした。
毎週土曜に赤石商店(伊那市東春近)にハンバーガーを提供するカフェを夫婦で出店してきた元伊那市地域おこし協力隊員・和泉翼さんが運営する同店。店舗面積は15坪。席数は13席。店内のカウンターテーブルは、伊那市高遠にある盛木材から購入。和泉さんの人となりからぴったりの木を選び、納品してくれたという。店内の雰囲気に統一性を持たせようと、レトロな椅子などリサイクル品も活用した。
メニューは、エスプレッソメニューのアメリカーノ(550円)、カフェラテ・カプチーノ(各600円)、カフェモカ・キャラメルラテ(各650円)や、フィルターコーヒーのブラジル・エチオピア・インドネシア・コロンビア(各600円)など。自家製レモネード(600円)やレモンのパウンドケーキ(450円)、ガトーショコラ(500円)なども用意する。和泉さんは「妻も、これからこの店でハンバーガーを提供できれば」と話す。
和泉さんは約3年前に北海道から伊那市に妻と移住。北海道では、コロナ下に支給された特別定額給付金の10万円を使ってリヤカーを購入し、移動式コーヒーショップを営業していた。店名はリヤカーの「リヤ」を取って名付けた。移動式コーヒーショップは、福岡に住んでいた頃に飲食店として営業している屋台が軒を連ねていた様子がヒントになったという。移住後は、地域おこし協力隊として、2021年5月からみはらしファームの農産物を活用した新商品の開発や地元農産加工品のPRと販売、農産加工商品の生産や加工施設の経営への参画で3年間活動し、今春卒隊した。活動の傍ら、開業に向け物件を探して購入し、DIYに取り組んだという。
「DIYに取り組む中でこだわったのは廃材を捨てずに活用すること。捨てるにもお金がかかる。特に古材は希少価値があり、高値で取引されているので、物件から出てくる古材は余すことなく使った」と和泉さん。壁には廃材となる木材をデザインしながら貼り付けた。
約2年間の準備期間を経て念願のオープン日を迎えた和泉さん。オープンを前に6月13日・14日には、近隣住民や友人らを店に招いた。オープン後の客は「赤石商店時代に来店してくれた人が多い」と話す。
営業時間は11時~18時。火曜定休(今月は無休)。