ナポリピッツァ専門店「薪(まき)窯PIZZERIA Meglio(ピッツェリア メリオ)」(辰野町伊那富)が「信州辰野ほたる祭り」期間中の6月8日~16日のプレオープンを経て、7月1日にグランドオープンする。
店内の一枚板のカウンター席からは、まき窯の様子や井上さんの職人技やが見られる
辰野町のまちづくり会社「トビチカンパニー」の飲食事業として、以前スナックだった空き店舗を改修し、オープンした同店。店長の井上恵一さん自らも解体やDIYに励んだ。店内はカウンター4席、店外や屋上テラスにもパラソルが設置され、天竜川を眺めながら飲食ができ、隣接するダンススタジオ「&garage(アンドガレージ)」内にもイートインスペースを設ける。店内のカウンターは町内の木材店から仕入れた一枚板を使うほか、まきも地域産のナラを使う。まき窯はイタリアから輸入した。設備の資金調達のため、現在クラウドファンディングで協力も呼びかけている。
井上さんは料理人を目指して東京の専門学校に通い、19歳の時に初めて食べたナポリピッツァのおいしさと職人技に感動。和食料理店で働いていたが、当時の感動が忘れられず、都内を中心にナポリピッツァの店で約10年修業し、2018(平成30)年には日本のナポリピッツァの大会で3位になった。辰野町との出合いは、妻の実家があったのがきっかけ。町のおいしい食材を知ってもらいたいと思うようになり、ピッツァを通して町の魅力を伝えるため開業することを決意。「ピッツァを食べに町を訪れる人が増えることで、昔はにぎわっていた辰野町を取り戻せたら。町がにぎやかになっていく様子を見た子どもたちが辰野町に戻ってきたいと思ってくれたら」と町の未来にも期待を寄せる。
提供するピッツァはナポリの伝統的な製法を守り、その日の気温や湿度に合わせて生地を作る。「表面はサクッと、中はモチっと軽い食感」に仕上げ、子どもや高齢者でも一枚食べられるピッツァを目指して作っているという。ピッツァは全11種類。井上さんのお薦めは、マルゲリータ(1,300円)、マリナーラ(1,000円)、クアトロフォルマッジ(1,600円)。イタリアビールやワインなどのアルコールも用意。ピッツァのトッピングは今後、町内農家の野菜を使う予定。「子どもたちがピザを食べて苦手な野菜が食べられるようになったり、地域の方にも地元産の野菜の良さを再認識してもらえたりすれば」とも。
営業時間は11時30分~21時。原則として水曜定休。不定休はインスタグラムで事前に知らせる。テイクアウトも可能。