辰野町の短期移住体験施設が4月、本格稼働を始めた。
最短5日から最長1カ月まで滞在できる同施設。辰野町では空き家バンクの運用に力を入れており、2023年度の国交省の空き家対策モデル事業に選定された。これまで移住検討者に対して、半年から1年間滞在できる長期での移住体験施設の運営や、移住検討や手続きのための宿泊費補助をしてきたが、短期滞在しながら移住体験したいという要望に応じて今回、新たに施設を整備した。
短期移住体験施設は、築63年の5DKの空き家を活用。空き家に移住することも想定し、実際に空き家で生活してもらうことで、移住後の暮らしが想像しやすくなるという狙いもある。施設内に生活家電、寝具や掃除用具なども完備し、田舎暮らしに欠かせない草刈り機も。Wi-Fi環境があるため、リモートワークもできる。
空き家バンクを運営する移住コーディネーターが、滞在前の面談から移住や空き家に関する相談にも対応し、移住後まで「ノンストップ」でサポートするという。滞在中には希望に応じて町内のコミュニティーや地域住民、移住者を紹介。地域交流を通して、移住後の生活に近い暮らしができるようにする。
担当する同町まちづくり政策課の伊藤善彦さんは「辰野町は四季折々の自然や人の魅力がある。実際に暮らしを体験することで地域の魅力を体感しながら移住後の生活を想像し、移住を検討してもらえれば」と話す。
利用料は、滞在人数にかかわらず5日で2万5,000円、以降1泊につき1,000円。