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辰野美術館で地元出身の若手作家二人展 「食」「鳥の死骸」をモチーフに

学芸員の川島周さん。辰野美術館のエントランスで

学芸員の川島周さん。辰野美術館のエントランスで

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 辰野町出身作家の石川麻優子さん、漆原さくらさんの二人展「足跡~わたしたちの現在地~」が現在、辰野美術館(辰野町樋口)で開かれている。

信州ならではの食べ物を見て楽しめる「長野県たべものすごろく」

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 石川さんは幼少期から絵画教室に通い、大学で洋画を学ぶ。2022年には長野県展知事賞を受賞。幼少より動物の死骸に興味があり、鳥の死骸をモチーフに描く。学生時代に、「これからの芸術は全て二番煎じ」と言われたことに憤りを感じ、現在も新しい表現方法を模索し続ける。今回は25点の作品を展示し、10年間の作風の変化を見ることができるようにする。

 漆原さんは「食べ物絵師」として「食」をテーマに制作。今回の展示では絹の巻物に料理の手順を描いた作品や、信州の料理を紹介する「長野県たべものすごろく」など、岩絵の具で野菜や料理などを描いた作品を展示。学生時代に青果店で働いたことをきっかけに、食を通した自然とのつながりが疎遠になっていることを実感。地に足の着いた食べ方や生き方を発信するマガジン『チニアシ』を季節ごとに制作。美術館の窓口でバックナンバーも扱う。

 学芸員の川島周さんは「毎年、辰野町にゆかりある方の展示をしているが、2人の展示をするのは初めて。私も辰野町出身で、漆原さんは小中学校の同級生。当時から絵が上手だったのを覚えている。それぞれ作風が違うが、これからが楽しみな作家。地域の若い世代の方にも足を運んでいただき、同世代で活躍している作家の作品を楽しんでもらえれば」と話す。

 開館時間は9時~17時(入館受付は16時30分まで)。月曜休館(祝日は開館、翌日休館)。入館料は大人300円、高校生以下無料。5月12日まで。

 5月4日14時から、作家によるギャラリートークを開催。参加無料(要入館料)。同日、漆原さんんによる「お弁当バイキングシールワークショップ」も行う。わっぱの台紙におかずの絵のシールを貼って盛り付ける。参加費は500円。

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