箕輪町の「令和6年度地域おこし協力隊」の委嘱式が4月1日、町役場で開かれた。
間口さん(前列中央)を迎え7人体制となった箕輪町地域おこし協力隊
間口淳子(まぐちあつこ)さんを新たに迎え、継続の6人と合わせ計7人体制となる。白鳥政徳町長が委嘱書を交付し、「行政ではなかなか手の届きにくい分野で、それぞれの知識や経験を元に力を発揮してほしい。町民にとって、よい刺激となるよう期待している」とあいさつした。
新たに加わった間口さんは広島県福山市出身で、東京都から移住。幼い頃から祖父母の畑で遊び、農業に親しみがあった。農業や食に関する勉強ができる大学に進学するため上京。応用生物科学部栄養科学科で4年間学んだ。卒業後は食品会社勤務を経て、医療機関や保育園で栄養士として勤務するなど、「食」に携わってきた。
箕輪町には友人が住んでいたことから2009(平成21)年に初めて訪れ、以降も何度か再訪。「箕輪町沢にある古民家『箕澤屋(みさわや)』の再生にチャレンジしないか?」と友人夫婦に声をかけられたことがきっかけとなり、地域おこし協力隊として移住を果たした。
「自然が豊かで景観が美しい箕輪町に移住がかない、とてもうれしい。農ある暮らしをしたいと講師が野菜の育て方を指導してくれる箕輪町の『交流菜園』に申し込んだ。いずれは箕澤屋でカフェをオープンし、自分で育てた有機野菜など畑の素材を生かして料理を提供できれば」と間口さん。
本年度は建物の改修を友人らと進め、来年度以降にカフェをプレオープンする計画。「ヨガインストラクターでもあり、スパイスやハーブなど知識の豊富な友人と一緒に、地域の皆さんや県外からも人が訪れるような魅力あるコミュニティースペースへと箕澤屋を再生できたら」とも。
同日夜には、町内のメキシカンフードレストラン「ゆとろぎRoom5884」(箕輪町中箕輪)で、地域おこし協力隊仲間から歓迎を受けた。同店店主で飲食店経営歴12年の小林圭太郎さんは「箕澤屋の復活はとてもワクワクする。土間が広くインパクトがあり、古民家としてとてもユニーク。地域おこし協力隊という制度をフル活用し、成功するよう覚悟をもって突き抜けていってほしい」とエールを送る。
地域おこし協力隊としての任期は2027年3月まで。