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伊那で「自然盆栽」ワークショップ 盆栽に携わる大学生が講師に

植えて数十年たつ自然盆栽の見本を手に、自然盆栽の魅力を伝える牧嵜さん

植えて数十年たつ自然盆栽の見本を手に、自然盆栽の魅力を伝える牧嵜さん

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 初心者に向けた「自然盆栽」のワークショップが3月26日、伊那の「inadani sees(イナダニシーズ)」(伊那市西箕輪)で開催され、9人が参加した。

鉢に植えて数十年がたつという、牧嵜さんの師匠の作品が並ぶ

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 ワークショップを企画したのは、信州大学農学部に通う牧嵜遼詩(まきざきはるし)さん。13歳で園芸に興味を持ったことから盆栽を習い始め、18歳からは須坂市内にある「井蛙房盆栽塾」に本格的に通い始めたという。

 「盆栽とは、遠くにある景色を鉢の中に再現したもの。一般的な園芸では、植物をいかに大きくするか、いかに多くの花や実を付けるかといったことを目的とするのに対し、盆栽ではいかに小さいまま維持するか、花や実の数は全体の雰囲気に合わせてどの程度間引くかということを考える。このことから、盆栽は世界で唯一の『抑制の園芸』といえる」と牧嵜さん。「自然盆栽は一般的な盆栽と違い、植物が本来生えている環境表現するため、植物の個性を生かす盆栽」と、その魅力を話す。

 牧嵜さんが師匠の盆栽を見せながら、「この鉢は植え替えて何年たっているか」などの質問を参加者に問いかけ、「この鉢は1970年に師匠が植え替えた」と答えを伝えると、参加者からは驚きの声が上がった。

 参加者は、実際に盆栽を植えるワークショップも体験。鉢底のネットを針金で固定する方法や直根の見極め方、植える向きや土の選定、持ち帰った後の管理方法など、一つ一つレクチャーを受けて盆栽を完成させた。

 市内の小学校に通う荒木瑛さんと荒木優芽香さんは昨年、こけ玉を作った体験があり、家族から「こんなワークショップがあるよ」と教えてもらったことがきっかけで参加したという。瑛さんは「自分の盆栽が作ることができて良かった。木がヒョロヒョロとしているのがきれいと感じた」と話す。

 「初めて企画したが、思ったより緊張しなかった」と牧嵜さん。「教えることで技や知識の再確認ができ、自分でも発見や学びがあった。」と振り返る。

 「将来は盆栽に携わる仕事がしたいと考えていて、学生の今からでもできることがしたいと考えていた。今回、会場のseesのスタッフに自分のやりたいことを話したことがきっかけとなりワークショップを実現できた。盆栽愛好家の人口は年々減っているが、若い人にも知ってほしいと思っているので体験してもらえてうれしい。今後も企画していきたい」と意欲を見せる。

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