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伊那・高遠町に「山暮らしができる」宿 まきストーブやきこりツアーも

4年かけてリノベーションしたゲストハウス「おんまし」

4年かけてリノベーションしたゲストハウス「おんまし」

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 「山暮らしが体験できる宿」をコンセプトに、素泊まりだけではなくさまざまな「山体験」もできるゲストハウス「おんまし」(伊那市高遠町山室)が3月15日、伊那市高遠町にオープンした。

玄関を上がるといろりがあるフロアへ

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 経営するのは盛木材(伊那市高遠町山室)の盛尚貴さん。生活道路として普段から通る道沿いにあった空き家が荒れて獣のすみかになってしまっていることが気になり、家の持ち主に交渉。地域の環境整備にもなればと4年かけて自分たちで改修してきたという。

 「物件はおおよそ築100年の古民家。昔からこの地域には、住んでいる住人の名字とは別に家に屋号が付いており、地元の人は家をその屋号で呼ぶ。この空き家の屋号は『恩回し』という珍しい屋号で、地域の人たちが『おんまわし』をはしょって『おんまし』と呼んでいた。実際に空き家の片づけをしていくと家に置いてあるさまざまな物に恩回しと書いてあったこともあり、あえて改名せずに『おんましゲストハウス』と名付けた」と盛さん。

 2組5人が最大宿泊できる建物には、まきストーブといろりを設置し、宿泊中、自分たちでまきをくべて使うことができる。体験プランには、きこり案内の下、森を散策し、広葉樹板からカッティングボードなどの作品を作り持ち帰ることができる「森のクラフトツアー」、きこりでもある盛さん指導の下、立木の伐採体験や木の搬出、まきや材になる工程を体験できる「キコリ体験ツアー」、炭を作る「炭焼き体験ツアー」(1~5月限定)などのプランを用意する。

 盛さんは「自分たちは林業に携わっているので、木の伐採や山の整備・管理だけではなく、木を使った素材生産業や商品作りなどをしている。林業に興味を持つ人も多く、これまでも林業の体験ができる『きこり塾』やワーケーションのツアーを企画してきたことから、今回、空き家を改修していく中で山の暮らしを体験できる機会を設けられればと考えた。山の暮らしに興味がある人も、地元の人たちも、ぜひ利用してほしい。まきならではのストーブの温かさを感じながら、家族や友人と時間を過ごしてもらえれば」と話す。

 宿は素泊まりで1人7,700円。体験ツアーは別途追加料金。宿の予約はサイトで受け付ける。

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