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箕輪町の和菓子店で「福おやき」販売 地域の風習を現代に伝える

(左から)菓子製造を担当する6代目店主の石堂史幸さん、店舗スタッフのますみさん

(左から)菓子製造を担当する6代目店主の石堂史幸さん、店舗スタッフのますみさん

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 季節商品「福おやき」の販売が10月28日、箕輪町の和菓子店「菓子庵金星(きんぼし)」(箕輪町松島)で始まった。

「えびす様」の焼き印で香ばしい風味を加えた「福おやき」

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 米粉を使ったモチモチ食感の生地で自家製つぶあんを包んだ同商品。6代目店主の石堂史幸さんによると、「福おやき」は1886(明治19)年の創業以来、毎年この時期に販売しているという。「野沢菜やきんぴらなどが入った、おかずとして食べるおやきは生地に小麦粉を使うが、上伊那地域では昔から米粉を使ったおやきが食べられている。かつては神無月にえびすさまにお供えし商売繁盛、五穀豊穣(ほうじょう)を願ったといわれている」と石堂さん。

 期間中、通常サイズの「福おやき」(180円)に加え、2倍サイズの数量限定商品「えびす様用おやき」(350円)も用意する。石堂さんは「以前は各家庭で米粉のおやきを作り神棚に供えていたが、今はこの風習自体を知っている人も減っている。常連客以外にも『昔おばあちゃんが作っていたから』と懐かしんで買っていく人や、えびすさまに供える風習の説明をすると興味を持ち購入する若い人もいる。地域の風習を風化させないよう今後も販売を続けていきたい」と話す。

 営業時間は9時~18時30分。火曜定休。「福おやき」販売は11月下旬まで。

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