
伊那・長谷の美容室「niyol(ニーヨル)」(伊那市長谷溝口)が6月12日で1周年を迎える。
約5年前に東京から伊那市に移住した鍛治超雲(かじ・ちょううん)さんと紗妃(さき)さん夫婦が開業した同店。ドーム型のユニークな形状は、建築を始めた頃から近隣住民の注目を集めていた。「ようやく近所の皆さんにも、ここが怪しい建物ではなく、美容室として認識されてきた」と紗妃さん。ドームから望む景色も評判で、上伊那エリアを中心に多くの常連客が訪れるようになったという。同店では鏡を使わず施術を行う。鏡がないことで、施術中に窓から見える山あいの景色をゆったり眺めることができるという。
オープン当初から家族で常連客として通っている伊那市集落支援員の高橋隆文さんは「四季を感じられる窓からの景色に癒やされ、五感が刺激される、これまでにない美容室。いつもお任せにして、新しい自分に出会えるのをワクワクして楽しんでいる」と話す。妻の千穂さんも「美容院が苦手でニーヨルさんができるまではセルフカットしていたが、実際カットしてもらうと本当にすてきに仕上げてもらえ、周りの方にも好評でうれしい」と振り返る。
「予想よりも早く店が軌道に乗り、予約が取りにくくなるなど、迷惑をおかけすることもある。多くのお客さまにお越しいただけて感謝している」と超雲さん。一方、客がより快適に過ごせる空間にするため、課題とも向き合っているという。超雲さんは「夏の草刈りは必要に応じてしっかり整備していきたい。西日が強くなる夏の店内の暑さをしのぐため、断熱材を壁に追加することも検討している。引き続き皆さんにくつろいでもらえる空間を目指したい」とも。
営業時間は9時~18時。月曜と第1・第3日曜定休。完全予約制。