
クラフトビール醸造場「In a daze Brewing(イナデイズ)」(伊那市西箕輪)が7月4日、リニューアルオープンをした。
2019(平成31)年に醸造所を立ち上げた同社。代表の冨成和枝さんは信州大学農学部・農学研究科で学び、大学院時代は乳酸菌と免疫の関係について研究していたという。一度は県外で就職するも2018(平成30)年にUターン。タップルーム併設の醸造所をオープンした。
リニューアルは、ガレージとして使っていた空間を店舗として改装。地元の工務店に協力を仰ぎながら友人たちと2カ月かけてリノベーションを行ったという。冨成さんは「壁のしっくいにはビールの醸造で使った麦芽のかすを混ぜ込んだ。麦芽が混じっているのが見えるのがビールの醸造所らしくて気に入っている。テーブルの天板も自分たちで作った。地元の工務店の協力で、地元のアカマツなど長野県内の木材を使うことができた」と話す。
「生ビールをサーブするハンドルを『タップ』と言い、クラフトビール・生ビールを出す店は『タップルーム』と呼ぶ。同店は常時8タップの生ビールが飲める店」と冨成さん。リニューアルしたことで店は倍の24平方メートルに拡大。店内席6卓12席、カウンター5席に増席。既存のタップルームのカウンターでは立ち飲みも可能だという。
メニューは、「クラフトビール(生)」(660円~)、「ビール酵母の薪(まき)窯ピザ(地粉ハナチカラ100)(1,650円~)、中川村の鹿肉ソーセージ、ハーブが利いた「豚肉ソーセージプレート」(1,980円)など。地元のアカマツ・針葉樹のまきを使ったまき窯で焼くピザは、生地に使う小麦も地元の品種ハナチカラを使い、店内で生地を作る。酵母もビールから取ったフレッシュなビール酵母を使うという。
冨成さんは「クラフトビールはコミュニティードリンクとも言える、地域を表すアルコール飲料。アメリカから来た文化で『地域に貢献する』というのが条件に入っているほど、地域の素材を使うことを大切にしている。クラフトビールの素材はもちろん、食事のメニューも地元産の野菜などをふんだんに使っている。新しい空間は木の色をベースにした明るい雰囲気なので、女性や家族連れにも楽しんでいただければ」とも。
営業時間は、金曜=18時~22時、土曜=11時30分~15時・18時~22時、日曜=11時30分~17時。