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伊那・長谷で「中尾歌舞伎」 三六災害を題材にした演目を13年ぶりに上演

土石流に見立てた「泥の大蛇」(写真提供=中尾歌舞伎保存会)

土石流に見立てた「泥の大蛇」(写真提供=中尾歌舞伎保存会)

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 伊那市長谷地区に伝わる農村歌舞伎「中尾歌舞伎」の春季定期公演が4月29日、中尾座(長谷中尾)で上演される。

会場の中尾座(写真提供=中尾歌舞伎保存会)

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 演目は2012(平成24)年に制作された中尾歌舞伎保存会オリジナルの「三六(サブロク)災害半世紀」。1961(昭和36)年に発生した、伊那谷地方に甚大な被害をもたらした豪雨災害を題材とする。中尾歌舞伎保存会代表の中村徳彦さんは「当時、三六災害が起きてから50年たつのを機にこの演目を創作した。最近のニュースでも地震・水害・山火事など自然災害が多いことから、今回は13年ぶりに、この演目を上演しようということになった」と話す。

 保存会メンバーでも13年前の上演に携わっていたのは35人中2人だけ。13年前にも演じた中村さんは「過去の映像が残っているので、それを見ながら勉強し直し、他のメンバーと練習を重ねている。この演目以外のものは江戸時代から続く、型が決まっている歌舞伎。新作歌舞伎は自分たちで創作しながら作ってきたものなので、現代劇風の歌舞伎ならではの難しさもある」と話す。

 「当時、土石流のうねりをどう表現するかが最大の課題だった」という中村さん。台本制作などの監修を担当した、日本芸術文化振興会の顧問を務める織田紘二さんの提案で、ヤマタノオロチ(大蛇)で表現することになり、中国地方に伝わるヤマタノオロチ神楽保存会から大蛇を譲り受けたという。中村さんは「災害は身近なところで起きる。三六災害を風化させないために歌舞伎にして演じることで、(防災)喚起にもつながれば」と期待を込める。

 上演時間は13時30分~14時30分。観覧無料。定員は先着100人。予約は4月3日9時から受け付ける。

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