「第14回森の里親イベント」が10月12日、「こもれびの郷」(辰野町横川)で開催された。
主催は、長野オリンパス(辰野町伊那富)、エビデント長野(辰野町伊那富)。長野県が推進する「森林(もり)の里親促進事業」の一環。社会貢献活動に意欲のある企業などが地域協力の下森林整備や遊歩道整備を行う。
2014年(平成26年)、同事業の趣旨に賛同した長野オリンパスが、辰野町、門前山林組合と連携協定を締結。以降、社員と家族を対象に参加者を募集し、整備活動を続けている。
今年は約150人が参加。森林整備、遊歩道整備、木工教室、地元漁協の協力でイワナの稚魚3000匹の放流を行った。
長野オリンパス環境管理責任者杉本豊さんは「社員にとって環境への意識を高められる機会。親子での参加もあり、子どもの自然教育の場にもなった」と振り返る。「整備したこもれびの郷を地域の人にも歩いてほしい。今後も町に貢献できる活動ができれば」とも。
遊歩道整備では、鎌などを使い、こもれびの郷の遊歩道の草を刈った。参加した宮澤めぐみさんは「自然に触れながら木漏れ日の中で作業ができ、心地よい疲労感を味わった。他の職場の人と交流ができてよかった」と話す。
森林整備では、門前山林組合が枯れた木を伐採。参加者は現場を見学し、伐採した木の枝払いや、木に巻きついたツルを払う作業を行った。参加した山崎泰秀さんは「地域の方から、整備がされていないことにより、鳥獣被害があることを聞いた。里山を維持するために必要な作業だと実感することができた」と振り返る。
辰野町役場林務係係長の船木克則さんは「企業が森林に興味を持ち、森林整備に関わることに感謝の意を表したい。活動を継続させていくことで、子どもから大人まで幅広い世代が森林に関心を持ち、手が入らなくなってきている森林に関わる人が増えたら」と期待を寄せる。