下辰野商店街(辰野町下辰野)周辺の空き家・空き店舗をギャラリーにして24時間観覧自由とした美術展示「トビチ美術館2023 偶然、ここで。展」が10月14日~11月26日、開催された。主催は「〇(まる)と編集社」(辰野町辰野)。
開催は今回で3回目。「アートと暮らしの境目がない状態」を目指す10年間のプロジェクトとして始まった。滞在しながらアートを制作するアーティスト・イン・レジデンスとして公募したところ、世界各国から82組の応募があり、選ばれた11人のアーティストが同町に滞在。空き家から出る不用品を使い、下辰野周辺の空き家7軒をギャラリーにして作品を制作、展示した。
アーティストは旧小澤屋旅館をDIYしたゲストハウス兼シェアハウス「KOUTEN(コウテン)」に滞在しながら、アーティスト同士や地域住民と交流。移住者が海外のアーティストの通訳なども務めたり、学生2人が長期インターンシップとして関わったりするなど、新たな交流が生まれるきっかけにもなった。
「〇と編集社」の吉田綾子さんは「初めての日本滞在が辰野町というアーティストもいた。長期にわたって滞在していたため、アーティストが美術展に訪れた人に町案内することもあったり、地域との交流を深めたりしていた。辰野町が国際的なアーティスト・イン・レジデンスの拠点になれば」と期待を込める。