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辰野町で多世代の居場所作り「木の子」 古民家に新拠点

スタッフと「木の子クラブ」の参加者 新拠点の玄関で

スタッフと「木の子クラブ」の参加者 新拠点の玄関で

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 不登校の子どもや乳幼児、高齢者が共に過ごせる居場所作りを行うNPO法人「木の子」(辰野町横川)の拠点が6月17日に完成・オープンし、1カ月がたった。

自由に遊ぶ子どもたち

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 同NPOは2022年、代表の菊地ユミさんを中心に設立。地域児童の放課後の居場所を提供することを目的に、2017(平成29)年に発足した「木の子クラブ」に当時関わっていたメンバーと立ち上げた。設立から3年にわたり地域の公民館を借りて活動してきたが、活動の回数を増やし、子どもが自由に活動できる拠点を作るために拠点を開設。菊地さんは「公民館で活動する中で、地域の高齢者との交流も生まれていたため、公民館と同じ集落にある物件を探した」と話す。

 開設では、空き家バンクで紹介された築約100年の古民家を購入。クラウドファンディングで集めた資金で改修した。庭では自由に遊ぶことができ、部屋も区切れるため、読書したり、遊んだり、子どもが自由に空間を使えるのが魅力だという。

 同NPOは乳幼児から高齢者までが学ぶ場として「里山スクール木の子」も運営。乳幼児親子を対象とした「どんぐり」や、不登校の子どもを対象に畑作業や多世代交流などの活動を通して自己理解を深めてもらう「わかば」、物づくりやヨガを通して生きがいを見つけ、健康作りを目指す「かえで」を実施。小学生対象の放課後クラブ「木の子クラブ」を運営するほか、季節ごとに川遊びやキャンプなどのイベントも開催する。

 菊地さんは「核家族化が進み、子どもたちは親以外の大人と関わる機会が減っている。親だけでなく地域のいろいろな大人と関わり、子どもが多くを経験できる場にしたい。息が詰まったと感じるような時も、ここに来てみんなでご飯を食べ、お茶を飲んで過ごし、誰かと過ごす時間が支えになれば。孤独にならない第二の家のような場にもしたい」と話す。

 月曜・水曜・金曜のみ開館。開館時間は9時30分~15時(金曜は17時30分まで)。受け入れ日(料金)は以下の通り。どんぐり=月曜・水曜(500円、軽食付き)、金曜(800円、昼食付き)、わかば=金曜(800円、昼食付き)、かえで=第1・第3金曜(同)、木の子クラブ=金曜(無料)

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