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伊那に移住した女性が桃畑を第三者承継 畑の桃を原材料に化粧品開発

桃畑を第三者承継した大山千佳さん(ももそわか)

桃畑を第三者承継した大山千佳さん(ももそわか)

 伊那・西箕輪上戸地区の高齢男性から桃畑を第三者承継した大山千佳さんが桃を使った化粧品を開発し、3月3日に予約受け付けを始めた。

開発した「ももそわか」シリーズ

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 大山さんは2014(平成26)年に東京から伊那に移住。「自然とつながる暮らしに魅力を感じていたこともあり、何度か足を運んだことのある伊那に移住し、近所の子どもたちにそろばんを教え始めた」と大山さん。「教室に孫を預けてくれていた農家の白鳥博さんから、高齢のため桃やリンゴの摘果などに苦労しているという話を聞き、ボランティアで畑作業を手伝うようになったのが始まりだった」と話す。

 「手伝う中で、農家の大変さを痛感した。2017(平成29)年に台風が直撃した時には、リンゴの落下などもひどく、作業の人手が足りず、信州大の学生たちと毎週手伝いにも通った。大変なことも多いが、今まで食べて来た桃の中で『一番おいしい』と感じたのは白鳥さんの畑の桃」と振り返る。定期的に手伝っていたが、リンゴの木の病気なども発生したことから2022年に白鳥さんがリンゴの木を処分し畑を辞めることになり、残った桃の木を大山さんが引き継いだという。

 「30アールの畑に60本の桃の木が植えられている。2023年は豊作だったが2025年は不作など、栽培方法をいろいろ模索しながらの農業。作った桃ジャムがベルギーの国際コンクールで入賞するなどうれしいこともあった。日々の手入れ作業の中で、たまたま思い付いて桃の葉を煮出し飲んでみたらおいしかった。枝も選定する時に桃の香りがすることから、葉や枝、実や種を使って化粧品を作れないかと思い付いた」と大山さん。

 「農薬を使わずに生産に取り組んでいるからこそ枝も葉も全てが使える。全体を産物として捉え、全てを余さず生かして循環させていきたいという思いが出発点」と大山さん。2025年9月に県内の企業に相談し、葉・実・種・枝などを蒸留しては試作を繰り返したという。「枝からも桃の良い香りがするし、葉を煮出しても桃仁の香りがする。この香りを30~40代の、都会で頑張る女性に届けたいと考えた。移住前の私のような、自然の中に行く機会もなく日々自分のミッションを遂行することに頑張っている女性に、自然を感じ自分を癒やしてほしい」と呼びかける。

 完成した化粧品はローション、オイル、バームの3種類。ブランド名に「ももそわか」と名付け、3月3日にクラウドファンディングで予約受け付けを始めた。「耕作放棄地はまだまだたくさんある。しっかり仕事として成り立たせ、農地を拡大していきたい。地域の子どもたちの居場所作りや農副連携にもつながっていければ。いろいろな人たちを巻き込んで地域の産業にしたい」とも。

 価格は、ローション=4,400円、二層オイル=4,940円、バーム=4,400円ほか。

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