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伊那・高遠町で翻刻作業競う「古文書解読コンテスト」 216万字翻刻完了

賞状を受け取る入賞者(古文書解読コンテスト)

賞状を受け取る入賞者(古文書解読コンテスト)

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 伊那市の古文書を翻刻(ほんこく)する作業を競う「第2回 古文書解読コンテスト」の表彰式が1月25日、高遠町総合福祉センターやますそ(高遠町西高遠)で開催された。

受賞者と運営側のトークセッションの様子(みんなで翻刻)

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 翻刻は、古文書などに記された特徴的な草書体(崩し字)を読み取り、現代語に活字化する作業。同館所蔵の古文書資料を全国の参加者がオンライン上で翻刻し、翻刻文字数と貢献度で順位を競う同コンテストはウェブサイト「みんなで翻刻」内で開催。翻刻の対象となった資料は、北原家資料309点、池上家資料298点に加え、昨年のコンテスト終了後の未翻刻資料を加えた1570点。コンテストは昨年8月2日~11月30日に開催し、51人が参加した。翻刻完了文字数は216万9017文字となり、前回の158万1408文字を大きく上回る結果となった。

 翻刻文字数、添削文字数、正確性を基に専門家チームが協議し、45万9299ポイントを獲得した仁ケ竹亮介さんが昨年に続きトップとなり、2位は39万5237ポイントを獲得した茨木正子さん、3位は32万6122ポイントを獲得した吉田亜希子さんと続いた。2年連続で1位となった仁ケ竹さんは「今年は昨年以上に頑張らねばと、空き時間以外は全て翻刻に投入した、今年も無事1位を取れてホッとしている。4カ月は長かった。古文書好きなオタクたちがパソコンで時間を問わずに翻刻できるようなこの企画はありがたい」と笑う。

 受賞者と運営側のトークセッションでは、2位の茨木さんが「変体仮名に興味があり、それに関する自費出版も行ったことから古文書の解読に興味を持ったのが始まり。今後は、ただ翻刻しているだけではなく、それをちゃんと活字として本にしていけないか、学生たちが利用できるようにしていけないか、といつも考えている。公的文書だけではなく、家庭の医学的な本から、お茶や遊びの本まで、さまざまな本もあり、そういうものを翻刻すると内容もとても面白い。活字化したものの二次利用なども今後は考えていただければ」と要望も伝えた。3位の吉田さんは「難易度的には難しいものから簡単なものまでありバランスが良かった。コンテストのかいがあり、先日博物館の古文書が自分で解読できた」と感想を述べた。ほか、参加者からはシステムの使いやすさなどの感想も事務局に伝えられ、意見交換が行われた。

 同コンテストの企画運営を担ってきた伊那市地域おこし協力隊員の前田和弘さんは「みんなで翻刻のリニューアルと同時にスタートしたが、リニューアルでAIの機能が進化し使いやすくなり、初心者でも翻刻が楽しめるようになった。翻刻されていない資料の量は億単位で日本中にあり、専門家だけでは追い付かないのが現状。このコンテストなどを通して、さまざまな人に翻刻を知ってもらい、チャレンジしてもらったら。今後もコンテストを継続していきたい」と話す。

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