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「伊那VALLEY映画祭」今年も 10作品上映、監督のトークショーも

伊那VALLEY映画祭実行委員長の北村皆雄さん

伊那VALLEY映画祭実行委員長の北村皆雄さん

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 伊那谷の暮らしから見た戦争、老いと人生をテーマにした映画を中心に上映する「第7回伊那VALLY(バレー)映画祭」が7月25日~27日の3日間、かんてんぱぱ西ホール(伊那市東春近)で開催される。主催は、一般社団法人「井上井月顕彰会」と、映画監督の北村皆雄さん、法政大学の高柳俊男教授、元NHKプロデューサーの宮下さんなどから成る実行委員会。

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 実行委員長の北村皆雄さんは「戦後80年ということで、『アジアや日本の記憶』『伊那谷の暮らしから見た戦争』『老いと人生』の3つを軸に、10本の映画を選んだ」と話す。満蒙(まんもう)開拓を捉えたアニメーション「蒼井記憶 蒙満開拓と少年たち」の上映や、現富士見町からの戦後70年の証言「満州富士見分村~戦後70年の証言~」、第2次世界大戦時に生物兵器の研究・開発などを行った731部隊に所属していた宮田村在住の清水さんの証「731部隊 最後の証言」などを上映する。各作品の上映後には、その作品に関わっていた監督やディレクターが30分間、解説やトークセッションを行う。

 26日の14時15分からは、伊那弥生ケ丘高校教諭の小川幸司さんの特別講演「高校生と戦争の記憶を承継する-伊那谷での授業実践-」も行う。北村さんは「若者への継承が課題と感じる中で、ただの歴史学習ではなく高校生が戦争の記憶を継承するために過去の史料を読み解き、対話を行う授業を実践してきた小川さんに講演いただく。若い人たちに訴えることが重要だと感じている」と話す。今年は新たな取り組みとして、高校生に向けて、受付・映写の手伝いなどのボランティアを呼びかけている。

 北村さんは「3日間通して見ていただくこともできるし、見たい作品を選んでその時間に見に来てもらうこともできる。来る方はシニアが多いが、若い人にもぜひ足を運んでほしい。改めて戦後とは何だったのか、地域から過去の記憶を振り返ることによって、これからの未来を若い人たちが考えるきっかけになれば」と期待を込める。

 開催時間は9時30分~18時10分(2日目は17時35分まで、最終日は18時まで)。入場無料。

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