
防災講演会「乱にいて治を忘れず 治にいて乱を忘れず」が5月31日、伊那市役所多目的ホールで開催される。
有賀さんが2011(平成23)年に南三陸町を訪れ撮影した旧防災対策庁舎(写真提供=有賀さん)
伊那西公民館・伊那西小学校の創立75周年記念講演として企画した同講演会。東日本大震災当時、地域の避難所となった南三陸町立志津川中学校長だった菅原貞芳さんを招き、学校が地域の避難所として果たした役割とそこから得た教訓を学んでほしいと企画した。
企画を担当する伊那西小学校長の有賀大(ひろし)さんは、東日本大震災当時、南箕輪中学校長として勤務していた。「震災が起きたとき、学校関係者として『学校を助けたい』という思いがあり、2011(平成23)年の6月、学校名に『南』が入っていたつながりで南三陸中学校にボランティアに向かった。それが当時、南三陸町立志津川中学校長だった菅原さんとの出会い」と話す。その後もボランティアとして毎年訪問し、上伊那に戻ると、子どもたちに震災当時の様子や今の様子を伝える機会を持ってきた。
有賀さんは「当時は学校が避難所になっていたので、菅原先生は学校運営と避難所運営という両方に関わっていた。震災前に菅原先生が偶然、学校の備品の確認や整理を行っていたことも、震災時のトイレの処理などにも活躍していた。講演を通して『平常時の備え』と『いざというときに落ち着いて協力すること』を、多くの人に考えてもらうきっかけになれば」と話す。
開催時間は14時~15時30分。参加無料。